子犬や老犬に栄養を与えるドッグフードの選び方

犬は人間と同じ雑食動物であるため、健康を維持するためには炭水化物やタンパク質・脂肪といった主要な栄養素に加えて、ビタミンやミネラルなどたくさんの栄養素が必要となります。当然毎日食べるドッグフードにはそういった役割が求められるため、ドッグフード選びには十分気をつけなくてはなりません。
そして、人間と同じように犬には年齢によってドッグフードの与え方は変わってきます。私たち人間に置き換えてみると、幼少期は生命維持と身体の成長の両方を考慮し、成長の止まった20〜30代は健康を維持しつつもエネルギーをたくさん得る食事を、壮年期はカロリーを控え疾患を防ぐための食事切り替えていく必要があります。
これは犬も同じで、ある程度の犬種や個体差による違いはあるものの、犬の年齢を大きく3つの期間に分けると幼犬・成長期(0~12ヵ月)、成犬・維持期(1~7歳)、老犬・高齢期(7歳以上)となり、それぞれドッグフードの種類や与える頻度など与え方が異なります。生まれたての時期から生後1年たつまでの成長期は、体の各部分・各器官が作られ発達する時期であるため、栄養価の高いドッグフードが必要です。成犬になってからの維持期は、人間で言えば大人の状態であるため健康で安定した食生活を送るために、一定のカロリーと必須栄養素が含まれたドッグフードが必要となります。高齢期になると活動量が減るため、それに合わせて、カロリーを抑えつつも食欲を満たす、ボリュームと低カロリーを両立させたドッグフードを与える必要があります。
それでは、それぞれの年齢・時期のドッグフードの与え方を見ていきましょう。まずは生後50日頃から1年までの幼犬から。この時期は、骨格・筋肉など体の組織が発達する時期であり、将来の健康を左右する非常に大切な時期です。高い栄養価が必要な時期であり、ドッグフードも幼年期用のものを選んで与えましょう。この時期はまだ消化機能が未熟であるため、一度にたくさん食べられません。そのため生後6ヶ月くらいまでは、一日の食事を3~4回に分けます。6ヶ月を過ぎたら、量を増やしつつ回数を2~3回に減らしましょう。ちなみに、生まれてから50日までの間は、ドッグフードではなく母乳や幼犬用のミルクなどを与えます。
次に、1歳(生後1年)を過ぎた成犬のドッグフードの与え方を見ていきましょう。犬が最も活発な年齢ではあるものの、同じ体重・体格の幼犬と比べ必要なカロリーは半分近くまでに減ります。これまで成長に使っていたエネルギーが必要なくなるからです。フードは成犬用と書かれたものを与えるようにしてください。この時期には消化機能や身体の機能が完成されているので、1回の食事で一日分の量を食べることができます。しかし、一日分を朝夕の2回に分ける方がより理想に近い形となります。食べるスピードを見たり、好みを把握したりなど交流の時間を多くとった方がより健康状態を保てるというメリットもあるからです。
成犬でも5~7歳頃から、運動量が落ちてきてエネルギーの消費量も徐々に低下していきます。2〜3歳の活発な時期のフードと同じものを与えていると肥満になってしまうため注意。体重や日々の運動量、ボディコンディションスコアを気にしつつ、時期を見計らって低カロリーのものに切り替えましょう。
そして、小型・中型は8歳、大型犬は7歳頃から高齢犬・老犬に分類されるようになります。人間と同じように、活発な時期を過ぎた成犬の頃に比べても、もっとエネルギー消費量が落ちています。運動不足とあわせて、腸の働きも衰えてくるため便秘にもなりやすく、食物繊維をやや多めに与えるのが望ましいです。
ここからさらに年齢を重ねると、一回の食事量が減少していきます。一回の食事を少量にして回数を増やしたり、高カロリーのものを少しだけ与えるなど、効率よく摂取する与え方に切り替えていきましょう。現在は、11歳を高齢犬とする見方も増えており、年齢に応じたフードが販売されています。
ドッグフードをそれぞれの年齢・時期で切り替える際の注意点として、犬は食べ慣れていないものは吐き戻す習性があります。主食であるフードを急に切り替えると、吐き出したり、拒否をしたり、下痢を起こすといったことが起こる可能性があります。そのため、切り替えるコツとしてこれまで与えていたフードに少しずつ、新しいフードを混ぜる割合を毎日増やしていくという方法がおすすめ。また、これは年齢に応じたフードだけでなく、内臓の疾患など食事療法食へと切り替える際にも応用できます。
犬は人間の約7倍ものスピードで成長・老化していく生き物です。それだけ、日々の変化を敏感に感じ取って食事や健康状態に気を配る必要があります。新たな時期に入る度に、その年齢・時期に適応した食事内容に切り替えて、愛犬の健康を保ちできるだけ長く一緒にいられるように努めましょう。